2018年3月26日月曜日

3.11 グランヴァンの会 リースリング&オセアニアのピノ・ノワール

(CP) ジャック・セロス   イニシャル ブリュット
ビオディナミをベースにした独自の自然農法。ジャックセロスのNVシャンパン。
平均樹齢40年のアヴィーズ、クラマン、オジェのグランクリュ畑のシャルドネから造られたブラン・ド・ブラン。全て木樽発酵熟成。2次発酵後の瓶熟成は5年~6年。

【リースニング】
■ニコライホフ・シュタイナーフント レゼルウ゛ リースニング 1998 オーストリア
シュタイナー フントは、ヴァッハウではなく隣のクレムスタール地区の畑だが、マウテルンに近いためニコライホーフ家が所有しているもの。白桃や白い花を思わせる豊かでエレガントな香り。酸と果実味に溢れ、またミネラルの凝縮感もある、骨格のある味わいが楽しめる。

■リースニング キュウ゛ェ フレデリック エミール セレクション グランノーブル  2000
アルザスの生産者で唯一、フランスのミシュラン3つ星レストラン全てで採用されている、名門ワイナリー。選び抜かれた粒のみを使用して醸す、極上の甘口ワイン。

■エゴン・ミュラー シャルツホーフベルガー リースニング シュペートレーゼ  2011
シャルツホーフベルガーの畑は全面積の63%が急斜面です。さらに土壌は水はけのよい、石灰土質の風化した片岩。こうした畑は、ぶどうにきわだった酸の要素を与え、酸味が生きた清涼なワインを産み出すと言われています。

■トリンバック アルザス リースニング クロ サン ティーヌ  2012 
“アルザスのロマネ・コンティ”と称されるトップキュヴェ
クロ・サンテューヌは、グラン・クリュ ロザケールの中の単一畑。トリンバック家が200年以上前から所有する1.67haの極小の畑で、樹齢50年にもなるリースリングが高密植で育てられています。

F.X ピヒラー リースニング ウンエントリッヒ スマラクト トロッケン  2013
「白のロマネコンティ」と称されるオーストリア最高峰!幻のワイン!!
五感で感じる総合芸術を造ることに注がれています。カール・フリードリッヒ・シンケルによるモーツアルトのオペラ「魔笛」の舞台デザインは、無限の宇宙を象徴して青地に星空が描かれていますが、これは私たちの最高のワイン

ピノ・ノワール

■マーティン・ボロ マリー ゼリー  リザーウ゛ 2010
マリー・ゼリーは19世紀の後期、ワイララパに植樹した最初の醸造家のひとり。数十年後、彼女の親戚の娘が、マーティンボロー・ヴィンヤードの創始者のひとりであるデレック・ミルヌと結婚し、このワイナリーに開拓魂を与えました。彼女の名を冠したこのリザーヴは'03年が初リリースで、その後は良年のみ(20062008年、2010年など)にしか造られていません。
450樽を仕込んだうちから7樽のみを厳選。それらを2011年にブレンドし、7ヶ月タンクにて寝かせ、その後16ヶ月の樽熟成。清澄せずボトル詰めし、リリースまでに更に20ヶ月の瓶熟。およそ四年近くもの歳月を経てからリリースされました。マーティンボロ曰く、「我々の全て」とのこと。生産量は極めて少なく、≪1868(約156ケース)しか生産されていません。

■ベルヒル ピノ・ノワール  2011
アンリジャイエに影響を受け、当時畑に植わっていたカベルネは全てピノノワールに植え替える程の完璧主義者。そのエピソードだけに留まらず作付け面積4haのうち、収量は超低収量で10hl/ha。数百ケース程度の生産数量となります。
栽培時は灌漑せず、殺虫剤は使用しない。ぶどうは全て手摘みで収穫、その場で選果(最大30%程度)  

■キュベ オーアンティボード  2015    NZ セントラル オタゴ
特筆すべきは2005年よりブルゴーニュ、シャンボール・ミュジニーの偉大な造り手コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの醸造長、フランソワ・ミエ氏との親交を深めている点。
2009年には現地でヴォギュエのワインを手掛け、その後も年に1度はブルゴーニュを訪れてフランソワ氏との情報交換を継続。
遂に2017年、フランソワ氏がシャンボール・ミュジニーの地以外で初めてコンサルタントを務めたキュヴェ「キュヴェ・オー・アンティポード 2015年」を発表し、世界中のワインラヴァ―の注目の的となっています。
宮田村息吹サーモンのマリネとブラッティーナチーズのアンサンブル
金目鯛の昆布締めフィンガーライムのアクセント
タラバガニのソーセージ ソースエマルジョン
帆立貝と手長エビのポワレ ふきのとう風味
良質な酸がもたらす素晴らしい輝きです。
この会では定番のジャックセロス 熟成もちょうど良く、ふくよかな印象でした。
須田先生、いつもありがとうございます!



フォワグラのポワレ、フランス産モリーユ茸のフリカッセ
フランス ロゼール種カレダニョーのロティ


以下、シニアソムリエ 石田通也氏のコメントです。
先日のグランヴァンの会🍷
ジャックセロスから始まり、白は待望のリースリング!私が最も肯定的な品種なので否応なしに気持ちは盛り上がります。
まずは、オーストラリアの白のロマネコンティとも言われる「ピピラー・ウンエンドリッヒ・スマラクト2013」。そしてフランス・アルザスの「トリンバッハ・クロ・サン・テューヌ2012」、いずれも固めではありましたが、リースリングの素晴らしい香りと、濃厚な果実の味わい、そして最大の魅力である酸を楽しめした。
その次はオーストリア・クレムスタールの「ニコライホフ・シュタイナーフント・レゼルヴ 1998」完璧に熟成した複雑な香りと、果実の甘みを強く感じる濃厚な味わい、そして次が私も最も尊敬する造り手の1人エゴン・ミュラーです。「シャルツホーフベルガー・シュペートレーゼ2011」…まだ固めですが、そんな事も関係の無い圧倒的な水準の高さと恐ろしいまでの静謐なバランスの良さ…甘口なのに甘いと感じさせない凝縮した酸とのバランスには圧巻です。いつもうっとりしてしまいます。エゴンミュラーは店のオープン当初ははヴァンメゾン(ハウスワイン)でした…まさに自分の目指すイメージに完全に合致しております。エゴンミュラーの凄さを語り出すとキリがありません。
いつもはゆっくり分析しながら頂くのですが、煩悩に勝てずペースがかなり早く、無意識のうちに他の皆さんよりも早いくらいのペースになっておりました…最後はアルザスの貴腐「キュヴェ・フレデリック・エミール・セレクション・グランノーブル2000」でした。
赤も魅力的なニュージーランドのピノ・ノワールで統一、「キュヴェ・オー・アンティボード2015」、「ベルヒル・ピノ・ノワール2011」、「マリー・ゼリー・リザーヴ2010」でした。
今回も大変勉強になりました…が、リーリングは正直楽しんでしまいました…

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